「紙媒体のツール」とは。

こんにちは。長壁です。

昨年、弊社のホームページやブログを読んでくださり、ありがとうございました。
ここから、及部デザイン事務所について何か感じていただけるよう、
お客さまとつながっていけるよう、今年も更新していきたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

先日、社長から興味深い話を聞くことができました。
それは、「サービス業の紙媒体のツールを制作すること」についてでした。

電子書籍やタブレット、スマホで雑誌やマンガが読める時代。
紙媒体のツールが減っていき、いずれはなくなるのでは?と
聞いたことがあるのではないでしょうか。

しかし、社長からお話を聞いて「紙媒体のツール」の持つ力を改めて感じました。

まず、「物を作って売る」場合と、「サービスを売る」場合とがあります。
物を売る広告の作り方の教科書はよく見かけるそうですが、
サービスを売る広告の作り方について書かれたものは、少ないように感じているそうです。

社長から聞いたとき、「物とサービスでツールの目的も違うんだ〜。」とおもしろいなと思いました。
弊社では、「サービスを売る」場合の紙媒体のツールを制作することが多いです。
社長がよく言っています。
『買う人を買う気にする以前に、売る人を売る気にさせる』
サービスを売る方たちにとって、インナー(売る方たち、社内の方たち)のモチベーションをいかにあげることができるか。
紙媒体のツールを作るときにとても大切にしているそうです。

例えば、広告制作するにあたり、打ち合わせでみなさんの意見を聞くこともあります。
お客さまと常に接している現場の方たちの言葉を聞くことで、制作にも大きな影響を与えてくれます。
そうした過程で、制作に自分の意見が入っていることは、その人のモチベーションアップにつながります。

インナーのモチベーションがあがるよう、打ち合わせを重ね、手間暇をかけ、いいものを作れば自然とみんなが動き出す。
みなさんが行動するきっかけでもあるのだと聞きました。

実は、このことを実感できたことがありました。
一昨年、昨年と制作しました「シェーン英会話」さんの「総合パンフレット」でした。
2017年度のパンフレットを制作したあとから、「使いやすい」「お客さまに説明しやすい」などの声を聞きました。
さらに、パンフレットを使いこなすために、読み込んで書き込んだりする方もいらっしゃることも聞きました。
現場の方たちが、お客さまとより良い関係作りをするための、架け橋になったのではないでしょうか。
この1冊によって、みなさんの心や行動などのモチベーションアップにつながっていると思うと、すごいなと感じました。

サービス業において、紙媒体のツールを作る目的は、『インナーのモチベーションをあげるためのもの』という考えで制作しているそうです。

最後に、「紙媒体のツールを作る」にあたって、社長がよく言っているキーワードがもうひとつあります。
『人の気配を感じられるかどうかが重要』という言葉です。

このお話しのとき社長が勤めていたときに制作した冊子を見せていただきました。
老舗のフランス菓子の冊子でした。

年度の違う冊子をいくつか見比べると、ある年度をさかいにガラッと印象が変わっていました。
とにかくお菓子の写真がきれいなんです。
見出しだったりコピーを読むと引き込まれる感じもありました。
ここでしか作れない買えないフランス菓子の良さが伝わってきたのです。
そこに、さらに人の気配を感じられる。
人は一切写っていないのに不思議でした。

でも、このお菓子1つに、どれだけの人たちが関わっているか。
作る人、売る人、食べる人。
そこには常に、人がいるのですよね。

この冊子を作ったあと、現場のモチベーションアップにつながったそうです。
作り手の方からは、「こんなに素敵に表現していただいてありがとうございます。」というお言葉を。
売り場の方たちは、この冊子をお客さまが手に取りやすいように、自分たちで工夫していたそうです。

このときの冊子制作が、今の「紙媒体のツールを作る」にあたっての社長の原点なんだそうです。

見せていただいた冊子は、お菓子という「物を売る」ためのツールです。
「物を売る」場合と「サービスを売る」場合とで、作る目的も手法も違うとは思いますが、
社長のお話を聞いていて、どちらも、必ずそこには「人」がいる。
いろいろな人たちが関わって1つの物が出来上がり、そこからまた、いろいろな人たちとがつながって受け継がれていく。
そこには、手間暇かけただけの思いがあるのかな。
きっと責任を持っているからこそ、手間暇かけ、いいものを作りたい。
そんな風に感じました。

見せていただいたのは、20年以上も前の冊子です。
時代が変わっても色あせない美しい冊子でした。

こちらです。