【解説】コミュニケーションとPDCAとデザイン


遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
及部です。

先週のスタッフのブログ、読んでいただけましたか?

まず、共通の目的や目標があって
それを円滑に実行するための手助けとして
マグネットボードという
ツールをオリジナルで作り、活用する。

これってまさに「デザイン」なんだと思うんです。

そして、組織内コミュニケーションにも活かせるヒントが
てんこ盛りだと思ったので解説をしようと思いました。

冬休みの「見える化ボード作戦」の例を図であらわしてみると、

〈順番①〉
話し合う→P(Plan)→D(Do)

まず、話し合いによって、現状の課題をお互いに確認した。
  ↓
その上で解決策としての目標を提案した。
  ↓
それによって、こどもたちが
自分たちがそうすることの意味を理解できた。
  ↓
意味を理解することによって、
自分にとっての約束になったので実行できた。

対して、今までは順調という訳にはいかなかった理由も書かれています。
それを図にすると以下のようになります。

〈順番②〉
P(Plan)→話し合う→D(Do)

まず、親が休みの間にすべきことを考えた。
  ↓
その上でやるべき事を話し合った。
  ↓
最初のうちはよかったが
そのうち実行がなかなか伴わないようになり、
そのたびに声がけが必要となった。

子どもたちにとって、
お母さんとの約束ではなく
「言われたからやる」という状態だったのではないでしょうか?

同じ「見える化ボード」を使っても
結果に違いがあらわれたようですね。
まさにPDCA!
初めてと2回目という違いが大きいかと思います。
C(Check)が大きく機能しましたね!

今回の一番のキーポイントは

課題解決に必要な「PDCA」
P(Plan)→D(Do)→C(Check)→A(Action)のうちの
Pの前の段階で親子で話し合ったことなんだと思います。

家族というのは組織の最小単位なんだと思います。
せっかくなので
この中からヒントを汲み取ってみたいと思います。

組織の中で何かを計画する時って
〈順番②〉のパターンが多くないですか?

誰か一人がプランを任され、
一生懸命考えてたたき台を作り、
会議で話し合って承認を受け、実行に移す。
うまくいくようなら、全体で共有する。

これがうまく回っている会社は
スタッフ間の情報共有と信頼関係が構築されているんだと思います。
たしかにこちらのほうが効率的です。
素晴らしいです。

でもプラン自体が立ち消えになったり、
中途半端な結果に終わったりする場合、
〈順番②〉の子どもたちのように
「言われたからとりあえずやる」としか
スタッフのみなさんに受け取ってもらえてない時だったりしませんか?

これって、
「なぜ、それが必要なのか?」という理由や意味と、
「具体的に何をどうするか?」という方法論とでは
伝達速度に差があることによって起きていると
私は思っているんです。

理由や意味は伝わりにくい。
何をどうするかは伝わりやすい。

最初に方法論を提示して、
「それはこういう理由だからです」と言うと
何をどうするかが速攻で伝わって
聞く側は、これから自分がしなければいけないことに
夢中になってしまいます。

「なぜそれが必要か」はスルーされやすい。
  ↓
意味がわかっていないから、途中でぶれやすい。
  ↓
ぶれてしまうたびに、修正が必要になる。

今までに
中長期計画を社員に伝えるためのツールや、
理念を伝えるためのクレドをデザインさせていただく中で
よく話題に上ったのは、

何かを計画するより、
それをスタッフの一人ひとりに浸透させるほうが
100倍大変だと言うこと。

※100倍というのは喩えです。
 エビデンスに裏打ちされたデータではありませんので
 念のためw。

全社的に浸透させるためにはしかけが必要になります。

今まで弊社が実践してきたしかけの一つが
〈順番①〉のように

話し合いとプランの順番を入れ替えてみる

ということだったりします。
これ、言葉で書くと簡単ですが
やってみると結構大変で、とっても非効率ですw。

まず、たたき台のないミーティングに
慣れていただかないといけません。
下手をするとただのおしゃべり会のように
なってしまいます。

でも、参加者が慣れてさえくれれば
なぜこのツールが必要か、
本当に実現したいことは何かを考えることになります。

さらに、お互いが納得し合えて上手く形になった時には
ただの印刷物ではなく、
「自分たちのために作られた自分たちが使うツール」になります。

そこまでたどり着けると
思いも寄らなかった効果が出始めたことが
今までたくさんありました。

そもそも、
社内のミーティングに私のような
異文化の権化が入り込む、というのも
そのしかけの一つなんだと思います。

参加した人全員が
理念であれ、現状の課題であれ、
今後の目指す方向であれ、
自社のことを
何もわかっていない私に対し、
わかるように説明するという
ミッションを担うことになります。

「わかっていないけど言われたからとりあえずやる」状態では
責任を果たせませんからね。

参加者のみなさん自身が
わかっている状態になるよう、
目に見えない強制力が自然と働くことになりますw。

一人ひとりが
「これこれこういう意図で、今、これをするのが自分の役割。」と
ワンセットでつなげて考えやすくなるような
環境づくりはとても重要です。

そして、そのために必要なしかけは多分、
会社ごと、抱えている課題ごと、人事の構成ごとに
違うんだと思うんです。

そのとき、何をどうデザインするかのプロセスが
お役に立つことがあります。

そんな観点でグラフィックデザインを捉えていただけるとうれしいです。

ご興味のある方は、ぜひご連絡ください。
解決すべき課題としかけについて
ご一緒に考えさせていただければ
こんなにうれしいことはありません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。