こんにちは。長壁です。
最近まで、「ギプス」を「ギブス」が
正しい表記だと思い込んでいました。
なぜ、ギプス?
仕事での校正ではなく、
わたしの子どもがけがをしてしまったときのことでした。
固定するためにギプスの装着が必要になり、
スポーツをしていたときのケガでしたので、
チームの関係者にケガの状況を報告しました。
メールでのやりとりが基本でしたので、
文章中に「ギブス」とかたかなに変換して送りました。
『毎日新聞・校閲グループの
ミスがなくなるすごい文章術』
著者 岩佐義樹
こちらの本を読んでいたら、
外来語の表記について書かれている
ページがありました。
そこには、
ギブス → ギプス(gips)
の表記が!!
ギブスの表記が間違いだったことに気がつきました。
その本には、
“外来語はなるべく原音に近い表記で。”
『毎日新聞・校閲グループの
ミスがなくなるすごい文章術』
著者 岩佐義樹
というポイントが書かれていたのです。
くちに出して言うときに自然とギブスと
発音していたので、かたかなで表記するときも、
ギブスだと思い込んでいたのです。
はなし言葉だと、「ブ」のほうが言いやすい、
発音しやすいということもあり、
無意識に「ブ」と表記してしまいました。
これってけっこうありませんか?
例えば、グラウンドのことをグランド。
バッグのことをバック。
ベッドのことをベット。
などなど、家族や友人との会話だと言いやすい
音で話してしまいますよね。
仕事で校正をしているので、
文字での表記ミスはお恥ずかしい。
これがきっかけで、
明らかに誤りである場合と、
どちらでもOKという場合があることを知りました。
先日、仕事で校正をしたときに
「ヒヤリング」というカタカナ語が出てきました。
「ヒアリング」の間違い?と疑問に思ったので調べました。
goo国語辞書では、
“外国語を耳で聞いて理解すること。また、その練習。ヒヤリング。”
goo国語辞書
「ヒアリング」の意味
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%83%92%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0/
他のサイトでは、
ヒヤリングと表記する。
ヒヤリング、ヒアリングと言い換え可能。
文科省のサイトでは、ヒアリングと表記している。
文化庁のサイトで確認してみました。
“イ列・エ列の音の次のアの音に当たるものは,原則として「ア」と書く。
文化庁
「ヤ」と書く慣用のある場合は,それによる。”
外国語の表記
https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kijun/naikaku/gairai/honbun06.html
例として
ダイヤモンド(diamond)
ダイヤル(dial)
などが載っていました。
ダイヤモンドのように、広く一般的に使われ
ている表記は、例外となるのですね。
ヒヤリングもヒアリングも慣用にあたるよう
なので、どちらの表記でも大丈夫。
しかし、校正するときには、「ヒヤリング」と
「ヒアリング」が混在しないように
注意が必要だということ。
また、
ベッド(bed)とベット(bett)
バッグ(bag)とバック(back)
グラウンド(ground)とグランド(grand)
など、本来の意味とは別の意味に変わる用語は
誤字になるので、気をつけなければいけないのですね。
どんどんカタカナ語が増えていっているので、
表記のゆれも増えそうです。
外来語の表記はとてもややこしいと改めて感じました。
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