ロジカル・シンキング

〜Ladder up と Ladder down〜 【実践編】

こんにちは、及部です。

前回に引き続き、
Ladder up(はしごを登る)とLadder down(はしごを降りる)のお話です。
以前やらせていただいた、
輸入英語教材のカタログ・リニューアルの案件を例にご説明したいと思います。

このクライアントでは
世界から英語教材を輸入し、日本で販売しています。
毎年、かなりの出版社と点数を網羅したバイリンガルのカタログを制作していました。
世界で唯一だったそうです。

代表からのオーダーは
「お客さまにとっても営業マンにとっても素敵なカタログ」。
それをスタッフの皆さんと一緒に
1年間考えて欲しい、とのことでした。

初回のミーティングでは
まず「今のカタログから、どんなふうに変えたいとお考えですか?」
と質問しました。

すると、ある人は「ページ数を増やしたい」と言い
またある人は「ページ数を減らしたい」と言い、
とても具体的なところで意見が二つに分かれました。

1.二項対立のキーワードを比較しながらLadder up

「ページ数を増やしたい」と「ページ数を減らしたい」とでは
真逆の主張です。
ここまで具体的だとどこまで話し合っても平行線です。

何も考えずに折衷案で「間をとって今までと同じページ数」としてしまったら
代表からいただいた「考えて欲しい」というお題からかけ離れてしまいます。

ですので、考えるきっかけとして
「なぜそう考えるのか?」を双方から聞き出し、ボードに書き出して
見える化します。

2.「なぜ」に対する答えを比較する

なんと、両者とも「選びやすいから」と答えました。

会議あるあるですね。
ゴールは同じ事を考えているのに主張が違う・・・。
こんな時、
声の大きい人が自分の主張を押し通すというのもよくある話です。

マクロで言えば外交問題とかもそうだと思いますし、
同じ事が
このような「カタログのページ数」というミクロの問題でも
起こりうるということです。

でも、どちらかが納得いかないまま結論を出すのは
ストレスの素になるので解決しましょう!

3.二者の違いが明確になりそうな質問を投げかける

この時、私が選んだ質問は
「どんな人にとって選びやすいか?」でした。

「選びやすい」からより具体的なことを聞こうとしているので
Ladder downしてみたわけです。

やっと、違いが少し見えてきました。
情報が沢山欲しい人にとって選びやすいか、
情報が沢山あると迷う人にとって選びやすいか。

ここで、参加者は
「自分たちの顧客はどんな人たちなのか?」に始まり
「どんな人たちをメイン・ターゲットとするか?」について
イメージしてくれるようになりました。

ある参加者は次の回までに
郵送で送った部数と営業マンが手持ちで届けた部数を調べてくれました。
その結果、
郵送の方が圧倒的に多いので
営業マンが持ち歩きやすいよう軽くすることは
それほど重要ではない、という結論に至りました。

また、ある参加者から
「どういう視点でこのカタログに載せているかという
 自社の考えを伝えられるものにしたい」という
見事にワープした意見も出てきました。

結論としては
多くの顧客は個人的な購入というより
学校や英会話スクールで責任を持って教材を選定する立場の人たちなので
情報は多い方が望ましい。

でも、情報が沢山あると迷う人のことも考慮し、
自社としてのおすすめをピックアップする特集ページを新設する。

これが本当の折衷案ですね。

この手法の最大のポイントは
異なる二つの具体例やキーワードを比較する
、ということなんだと思います。

その上で繋がりを意識しながら
目に見えるように書き出すことです。

すると、どこが違うのか、
どこが同じなのかが少しずつ見えてきます。

不思議なもので
「ああ、ここが違っていたのか」とわかると
結構お互いに納得できたりします。
もしかしたら、
「ああ、ここは同じなのね」がわかるよりも
納得の度合いは大きいかも知れません。
私見ですけど。

次回も続きます。
「こんな場合に有効!」的なお話を
書こうかな、と考えています。

最新の記事はこちらから“https://www.oyobe.com/wp/