印刷の仕組み。昔と今はどう違う?

4色機で印刷なら、モノクロでもカラーでも印刷代はほぼ同じ!? ブログ

こんにちは。長壁です。

カラー印刷がとにかく安くなっているって本当!?

「色上質紙にモノクロ印刷」なら、
「上質紙にカラー印刷」より
断然安いでしょ!と思っていましたー!!

今は、モノクロ印刷でもカラー印刷でも
印刷機での工程は変わらない。

用紙が機械を通るとき一連の工程の中
で、4色インクがのるか、黒のみインクが
のるかの違いだった。

そんなこと知らなかったー!という案件
でのお話です。

あるクライアントからのチラシデザイン
制作依頼でのこと。

【A4チラシ 片面
色上質紙(ピンク系)にモノクロ印刷】
をご希望でした。

社長いわく、おそらく
「色上質紙にモノクロ」でという案件は
弊社では初めてだったそうです。

弊社がお世話になっている広告代理店の
方に社長が聞きました。

すると、「色上質紙にモノクロ印刷は昔に
比べて需要が少ない分、色上質紙が特殊
紙になっている印刷会社も多いから、価格
が高くなるかもよ。」と教えてくれました。

というのも、印刷機の技術や性能が高く
なっているから、作業工程も大幅に効率
化されている。

「色上質紙にモノクロ印刷」は、使う色は黒
だけだから、昔のように安価という
イメージ。

↓ 今は

デジタル化されて、モノクロでもカラーで
も印刷会社が持つ印刷機にもよるけど、
弊社が利用している印刷会社では、印刷
の作業工程は同じだから、価格はほぼ同じ。

用紙は?というと、
むしろ、弊社がお付き合いしている印刷会
社では色上質紙は特殊紙に分類されている。
つまり、用紙代が若干高くなる。

えー!!
知らなかった〜

私自身、単純にモノクロ印刷のほうが安い
イメージを持っていました!

プリンターをイメージしてしまったのです。

私は、コンビニのプリンターでコピーや
ネットプリントを利用するのですが、コピー
の場合、モノクロプリントだと1枚10円。
カラープリントだと1枚40円。

単純にモノクロだと1/4の金額なので
断然安いだろうと思っていたのです。

1色機と4色機とは?

社長から、「印刷機とプリンターの原理は
ほぼ同じ。でもお客さんが必要な分だけ
機械を操作して、機械が自動でプリントし
てくれるので、トナー代のみの値段だよね。」

印刷機も昔は4色だったら4色分の印刷代
がかかっていた。

30〜40年ぐらい前と今では、印刷機の種
類や性能も上がっているし、印刷の工程も
より効率的になっていることを知りました。

印刷について社長から教えてもらいました!

40年ぐらい前の印刷は1色機で印刷して
いた。

1色機での印刷

印刷の仕組み-昔

印刷の基本の4色であるCMYKを掛け合
わせて色を再現する場合。(版あり)

「1色機で上質紙に4色印刷」

1色機は名前の通り、1回機械を動かす
ごとに1色ずつ刷っていく方法
①Y(イエロー/黄)

②M(マゼンタ/紅)

③C(シアン/藍)

④K(ブラック/黒)

全部で各4色の版が必要で、4回機械を
動かす必要がある。

40年ぐらい前は、1色刷るごとに、インク
を乾かす時間も必要で、使ったインクを拭
き取る作業もあったそうです。

これは、社長が学生時代の頃、1色機を
使い、色を指定して印刷する研修でこれら
の作業を行ったことがあり、当時を思い出
し教えてもらいました。

「1色機で色上質紙にモノクロ印刷」

④K(ブラック/黒)のみで印刷するでの、
機械を動かす工程4回が1回に減る。
版も4枚が1枚に減る。
印刷代は下がるが、
用紙代が特殊紙なので若干高い。

4色機での印刷

印刷の仕組み-今

「4色機で上質紙に4色印刷」

4色機では1回機械を動かせば1台で4色
を順番に刷っていける。
① Y(イエロー/黄)
  ↓
  M(マゼンタ/紅)
  ↓
   C(シアン/藍)
  ↓
   K(ブラック/黒)

4枚の版と4色のインクは必要ですが、
1回でカラー印刷ができる。
DTP印刷によって、今まで人の手と時間
が必要だった部分が大幅に効率化され
ている。

「4色機で色上質紙にモノクロ印刷」

① K(ブラック/黒)のみの印刷設定を
すればよいのだから、版は1枚ですが、
4色でも1色でも作業工程は同じです。

1色機でカラー印刷と比べ、
4色機でカラー印刷が昔に比べてグンと
コストが下がったのです。

しかし、
同じように4色機でモノクロ印刷もコストが
下がるかと思いきや、4色機は他のインク
がのらないだけで、1回の工程で同じよう
に機械の中を通るので、印刷代はほぼ同じ。

社長からクライアントの担当者には、印刷
事情が昔と今では違うこと等を説明し、
2種類の見積もりをお出ししました。

デザインでの解決策

・ご依頼通りの「見積もりA」
(色上質紙にモノクロ片面印刷+デザイン料)

・ご提案で「見積もりB」
(普通の上質紙にカラー印刷+デザイン料)
ピンクの地色を引き、デザインによって、
色上質紙にモノクロ風に仕上げる。
ただ、片面印刷なので、裏面は白いまま
になること。

すると、ご担当者は
「色上質紙にモノクロ印刷のほうが安価だ
と思っていた。」とおっしゃっていました。

ご提案したことで、
色上質紙にモノクロ印刷にはこだわらない
ということ。カラー印刷でお願いしたいとい
うこと。を担当者から聞くことができました。

ご担当者から社長へ用紙についての質問
がありました。

「上質紙(90kg)にカラー印刷にした場合
の金額は変わりますか?」

社長
「用紙の価格は、よく使われる紙か、
特殊な紙か、
よく使わる紙どうしの場合は重さ(紙厚)で
違ってきます。」

デザインでモノクロ風に仕上げるか、
カラーで仕上げるかの違い
で、ご提案した
「見積もりB」と同じ用紙(紙厚)でしたの
で、金額も同じになります。」

結果、
「上質紙にカラー」でデザイン制作
となりました。

クライアントによっては、あえて色上質紙
を好む方もいらっしゃるそうです。

クライアントによってどうしたいかはそれぞ
れ異なります。

社長がご提案したことで、本当はカラーで
デザイン制作をしてほしいというご希望に
添えることができました。

また、印刷会社さんがどんな印刷機を
持っていてどんな印刷に強いかを知ること
も大事だと、私も勉強になりました〜

紙媒体のツール制作では、こういった
ご提案もできます!

クライアントにとってより良い方法、ご希望
に添えるようご相談も承っています。

お問い合わせはこちら↓

https://www.oyobe.com/wp/contact/

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