教科書にもユニバーサルデザイン

分かち書きもそうだった!教科書に隠されたユニバーサルデザイン。 ブログ

こんにちは。長壁です。

オリンピックを通してピクトグラムや、
誰もが知っているトイレのマークや色や形の
意味について、先日知りました。
そのときにユニバーサルデザインという言葉
も知りました。

ユニバーサルデザイン
“文化・言語・国籍や年齢、性別・能力などの違いにかかわらず、出来るだけ多くの人が利用できることを目指した建築・製品・情報などの設計。また、それを実現するためのプロセス(過程)である。”

ユニバーサルデザイン
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

『身近なところでもユニバーサルデザインに遭遇!』

お盆休みの間に、自宅のプチ掃除をしまし
た。

子どもの教科書や教材をそろそろ片付けよ
う。
自治体の資源物として出すために、
名前の部分は切り取る作業のときに、
教科書のある表記に目がとまったのです。

それが、【CUD】【UD FONT】

そういえば、教科書もユニバーサルデザイン
の観点で作られていること、専門の校閲者が
いることを、以前、社長から聞いたことが
あったのを思い出しました。

今回、たまたま教科書の片付けで
社長から聞いたことを思い出したこと、
オリンピックで知ったユニバーサルデザイン
の言葉がつながり、学びの面でも配慮されて
いることを知りました。

教科書の裏表紙の表記をちゃんと見てみる
と、ほとんどの教科書にこの表示がありま
した。

【CUD】
“この教科書は色覚の個人差を問わず、より多くの人に見やすいよう、カラーユニバーサルデザインに配慮して作られています。”

色の見え方の違いがあり、全員が同じ色を認
識できるとは限らない。
一般色覚者以外の色覚タイプを「色弱者」と
呼ぶそうです。
目に見えるわけではなく、本人も気づいてい
ない場合があり、子どもは特に自分では気づ
けないし、何でみんなと同じように見えない
のだろうと感じてしまう。

そうならないために、色の見え方の違いによ
る支障が出ないように工夫、配慮されている
そうです。

教科書には【UD FONT】という表記もあり
ました。

これってどういうこと?

“見やすく読みまちがえにくいユニバーサルフォントを採用しています”
という文章が必ず書いてありました。

色や形の他に、文字にも工夫されていること
を知りました。

「私の予想」
小学校の教科書は「明朝体」だよね?
なぜ?
よく目にする書体で読みやく、
見やすいから?
と考えました。

「調べた結果」
「明朝体」と思っていたら、違いました!

小学校の教科書は、「教科書体」という文字
らしいです。

読みやすくではなかったのです。
手書き文字に近く、書く立場から作られたそ
うです。

習字で書く文字みたいだなとも思いました。
ひらがなや漢字で大事なとめ、はらい、はね
などがわかりやすいですね。
曲線や空間のバランスもお手本でよく
見ます。

教科書や教材を制作している各社ごとに、
さらに見やすく読みやすいように工夫して
オリジナルフォントを採用しているそうで
すよ。

細かい部分にまで工夫されていることを初め
て知りました。

ふと、子どもが小学校低学年の頃を思い出し
ました。
それは、毎日宿題で出る音読。

字を読んで声に出すということがうまくでき
ず本人も大変だったなぁと・・・
障害ということではなかったのですが、この
とき、親が子どもとどう向き合ったか、次回
のブログで書きたいと思います!

ユニバーサルデザインフォントに戻ります。
低学年向けの教科書の文章は、言葉と言葉の
間にスペースが空いているのをご存知ですか?

実は、この分かち書きという方法も、
ユニバーサルデザインへの配慮だということ
を知りました。
これには、
“読み誤りを防ぎ意味を捉えやすく” という
意味がありました。

以前、小学生用のさんすうプリントの制作依
頼で、校正をしたときに、
分かち書きをすることを知りました。

低学年向けの教材は、どうしてもひらがなの
ほうが多い。
読みやすく、言葉のつながりをわかりやす
く、言葉の意味を理解しやすいように、あえ
て文節で区切り、スペースを開ける方法が分
かち書きです。

誰にでも見やすく読みやすくする方法の
ひとつが、「分かち書き」だったのです!

最後に、ユニバーサルデザインという概念
は、1985年アメリカのロナルド・メイス氏
が中心となって、提唱したそうです。

「年齢や能力、状況などにかかわらず、デザインの最初から、できるだけ多くの人が利用可能にすること」が基本コンセプトである。

ユニバーサルデザイン
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

【デザインをする段階で誰にとっても使いや
すい】ことが重要で、
生じた障壁を後から取り除くバリアフリーと
は大きく異なるそうです。

届ける相手がいて目的を持って何かを作ると
きに、この考え方は本当に大事な部分なのだ
と改めて感じました。

弊社代表が考える、デザインをする段階の
プロセス、クライアントとのミーティングで
ヒアリングする重要性や、ツール制作の目的
など、関わる人と人がつながるために考えて
いること。
言葉にすることが難しいのですが、考え方と
してはユニバーサルデザインと似ている部分
があると感じました。

弊社が考えるデザインについて
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・デザインとロジカル・シンキング ~Ladder up と Ladder down~

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