心のバリアフリー「子どもとの体験」

もしかしたら・・・読み書きの困難も気づいてあげて、どう向き合うかが大事ですね。 ブログ

こんにちは。長壁です。

先週のブログで【ユニバーサルデザイン】と
【ユニバーサルデザイン フォント】につい
て書きました。
これらは、身近な教科書や教材にも使われて
いました。

ふと、子どものことを思い出しました。

私の子どもが小学1年生の頃。
小学生になると今まではなかった学校での授
業が始まりますね。
国語の授業では、ひらがな、カタカナ、漢字
と文字の読み書きや意味などを学んでいきます。

最初はあまり気にしていなかったことでした
が、宿題の音読で感じた、子どもの学習能力。

教科書の文章を読んで声に出すときに、
全く出来ないのではなく、よくつっかえる、
言葉の意味で区切れないなど、文字を認識し
て声に出すことが思うようにいかない様子で
した。

長男のときには感じなかったこと。

1年生だったので、徐々に慣れてくるのだろ
うと思っていた。

でもよくつっかえるなぁ。時間がかかるの
で、音読をするのが嫌そうでしたね。

たまたま社長と話していたときに、
知りました。
「ディスレクシア」と言って、文字と音を結
びつけ操作する力が弱く、読み書きすること
に困難を持つ症状を言うそうです。
「ディスレクシア」の特徴は、
読み書きは困難であっても読解はできること
です。

また、文字がばらばらに見えたり、本当は同
じ大きさの文字が書かれている文章だけど、
大小に見えたり、文字が重なって見えること
があるそうです。

社長が見つけた動画がありました。
こちらです↓

http://magicaltoybox.org/kinta/2014/09/09/2683
『LG疑似体験:学習障害(LD)の中から”読む”ことへの困難について』より

もし、こんな風に見えていたら、
読みにくいし、読み間違えるし、読むのも嫌
になりますよね。

(確かに、大人が見ても読みづらい。
まだ小学校にあがったばかりの子なら、なお
さらだな。音読するときに時間もかかるし、
言葉の意味の区切り方も違ってしまうし、
読むことを嫌がるよな。)と感じました。

もし、通常の見え方であっても、耳から聞い
て音を認識し、言葉に変換する場所と、文字
などを目で見て、言葉と意味をつなげて口に
出す脳の場所が違うので、そこの回路をつな
げる力がまだ弱かったり、うまくつながらな
いことで文章を読むことに困難を生じるのか
もしれないことを社長から聞きました。

母語の習得の第一臨界期は8ヶ月頃で、次の
臨界期は9歳頃と言われているそうです。

もともと言葉を話す時期も遅かったと思いま
す。小さい頃はおとなしくて、あまり手のか
からない子でした。
心配はありましたが、年中さんの途中ぐらい
から、すごいたくさん話すようになりました。

他の子より遅いけど、耳から音を聴き取り、
言葉に変換して口に出すという回路がつな
がった瞬間があったのだと思います。

もう一つ、大事なことを社長から聞きました。

それは、「そのことに周りが気づいてあげる
こと。その子にどう向き合うかが大事。」

いうことでした。

弊社と長くお付き合いのある広告代理店の担
当の方が「色弱」で、周りに自分から言えな
かったことや就きたい職業を諦めた経験を社
長から聞いていました。

他の人より優れている部分もたくさんあっ
て、この方は服のセンスが抜群なんだそう
です!
あと、昔、海に潜ったときに、通常の人は
アワビの色を見分けることが難しいのです
が、「色弱」の人はこのアワビと砂のテクス
チャ-(質感)の違いがはっきりわかるの
で、アワビがいる場所がすぐわかる!という
お話を聞きました。

(すごいですね!他の人と違うところを逆手
にとって得意なことに生かす!)

この話を聞いたときに、子どもがそうだとし
ても親が気づき、逆風も追い風にできたら、
好きなこと得意なことを生かせるよう向き
合ったら、楽しいだろうなと感じたことを
思い出しました。

【子どもをよく観察して仮説】

もし、「ディスレクシア」だったとしたら。
そうでなくても、文字を目で見て、言葉と
意味をつなげて口に出す回路が人より遅い場合。

【周りが気づいてあげる】

私はたまたま社長がこういった情報を知って
いて、話を聞いたときに、もしかしたらそう
かも。と思えたことで、私が何をしてあげら
れるかを考えました。

【とてもシンプルなこと】

音読のとき、文節ごとに区切って、最初に
私が読み、次に子どもが読む方法。

今どこを読んでいるか迷わないように、指で
追ってあげる。

一文ずつ交互に読み進める。

あきらめずに、一緒に音読をすること。
一人だと出来ないことですぐあきらめてしま
いそうになるので、一緒にやることで、大変
さを共有する。

【結果】

小学3年生の頃には、一人でもスムーズに読む
ことができるようになっていきました。

書かれている文章を読むのに時間がかかるの
で、他の宿題に対しても、やるまでに時間が
かかる。
やり始めてからもなかなか集中できないの
で、終わるまでに時間がかかる。
これも徐々に克服していきました。

親子なので、感情的になってしまったことも
あります。本人もできないことが悔しかった
と思います。

でも、あきらめずに一緒に努力し続ければ少
しずつ力になっていくのだと実感しました。

小さい頃から体を動かすことが大好きだった
ので、好きなスポーツをしたり、何かを作る
ことが好きで動画で作り方を調べては、色々
な物を作っています。
今でも(笑)

もしかしたら、体を動かくことや、手を使っ
て作る物をイメージして作業することが、脳
内の回路をつなげる力を鍛えられるのかもし
れません。

お兄ちゃんもいるのですが、兄弟でも一人ひ
とり性格も違えば、出来ることも違うので、
その子に合ったやり方や工夫次第で変わって
いけることを知ることができました。

最後に、今開催中のパラリンピックですが、
開会式のときに橋本聖子会長があいさつをし
たスピーチで気になっていたことありました。

“パラリンピックを迎える準備を始めてか
ら、私たちの社会は、ユニバーサルデザイン
のまちづくりや心のバリアフリーを目指して
きました。”

ユニバーサルデザインと心のバリアフリーを
分けて言っていましたね。

親が子どもの変化に気づき、声のかけ方やど
う向き合うかで、心の障壁はなくなるのだろ
うと思いました。

本当に少しずつ、でも確実に力はついていっ
ています。この記事が、同じような状況、
似た症状で今悩んでいる方の気づくきっかけ
になっていたら幸いです。

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