「さいとう」さんの「さい」の漢字は斉、斎、齊、齋のどれ?

斉と斎は漢字の意味が違う別の字!? ブログ

こんにちは。長壁です。

「斉藤」「斎藤」 斉と斎は別の字だったの!?

私は、この2つの漢字について、字体が違う
異体字だと思っていました。
異体字とは、形の異なる漢字のこと。
意味も読みも全く同じで漢字としての働き
に違いはない字のこと。

しかし、調べてみると漢字のなりたちや意
味も違う別の字だということを初めて知った
のです。

私は仕事で校正をしているとたくさんの
人名漢字に出会います。
最近、名刺制作で「さいとう」さんの漢字に
出会いました。

「齋藤」が正しい漢字表記でしたが、さいと
うさんの漢字って他にもありますよね?

他にも私が知っているさいとうさんの漢字
は、斉藤、斎藤、齊藤です。
パソコンで漢字変換するとこれらが候補で
出てくるからというシンプルな理由ですが(笑)

それぞれの「さい」は同じ意味で旧字体とか
異体字なのかな?と私は思い込んでいました。

せっかくなので、辞典で調べてみたところ、
漢字の意味が違う別の字だったことが判明
しました!
みなさん知っていました?

斉(音読みで、セイ)
→もとの字(旧字体)は齊
【なりたち】
いちばんもとは、ひし形のものが三つならんだかたちからできていた。「多くの物が頭をそろえた」という意味を表している。
 【意味】
でこぼこがなくそろう。きちんとそろった。ひとしい。
(例)斉唱、一斉

小学館
『例解学習漢字辞典』
 第八版 ドラえもん版
編/藤堂明保  編集代表/深谷圭助

斎(音読みで、サイ)
→もとの字(旧字体)は齋
【なりたち】
斉(そろえる)と示(祭だん)とを合わせた字。神をまつるために、食事や身のまわり、おこないをととのえること。
 【意味】
 ①心や体をきよめて神をまつる。いみきよめる。(例)斎場
②心をしずかにして読み書きするへや。(例)書斎

小学館
『例解学習漢字辞典』
 第八版 ドラえもん版
編/藤堂明保  編集代表/深谷圭助

漢字のなりたちや意味が違うことを知り、
この2つは別の字として区別しないといけ
ないのですね!

さいとうさんの漢字表記は数十種類あるって本当!?

社長とこの話題で話したときに、さいの漢字
には、ちょっとずつ違う「さい藤」さんが存在
するらしい。ということを聞きました。

まさかー(笑)

本当らしいですよ!

日本人の名字には、家のある場所の地名
や風景、本家からの方位、職業にちなんだ
名字が生まれた。
明治時代、名字を名乗ることが国民の義務となった。
しかし、当時は、全ての国民が読み書きが
できたわけではなかったそう。
そのため、役所で申請するとき口頭で行わ
れることもあったとか。

さらに、今と違い、役所側も申請する側も
手書きだったので間違ってそのまま申請
しちゃったり、役所が間違えて登記したと
いうことみたいです。

名字は先祖代々受け継がれていくことにな
るから、同じ読み方でもたくさんの漢字表
記があるのは、こういった時代の背景が理
由なのですね。

間違えちゃった!が通用する時代というのも
おもしろいですね!

私の個人的な話になりますが、
20代前半の頃、年賀状を友人に出したと
き、「あっ!やっちゃった!」という経験があり
ます。
名字が、「さいとう」さんと「たかはし」さんの
友人がいました。

勝手に「さいとう」さんは「斉藤」さんで、
「たかはし」さんは「高橋」さんの漢字だと
思って書いて出しました。

相手からも年賀状が届き、「ハッ!」としましたね~
「齋藤」さんと、「髙橋」さんだったのです!

そこで初めて間違えた〜と気付き、以降、
相手の漢字表記には気をつけて書こうと
思ったのを覚えています。

間違いに気づくことも大事ですよね。
知らずに間違っていることにも気づかないと
相手に失礼になってしまうかなぁと。

人名漢字には形が似た字や、異体字、旧
字体など、たくさんの表記が存在するという
ことを頭に入れておくことも大事だと改めて
感じました。

いろんな「さいとう」さんのまとめ!

「斉」と「斎」は意味が違う漢字なので混同
しないようにします。

校正では、思い込みや記憶に頼らず、確認
をします。
ある本では、斉藤さんのときは、「斉」の字
が「セイ」という音読みや「一斉(いっせい)」
の「セイ」という読み方から、「セイトウ」さん
と覚えてミスを防ぐと書いてありました。

この覚え方は使える!と思いました(笑)

人名漢字は形がよく似ていたり、読み方が
同じだったりする字が多いのでみなさんも
注意してみてください!

例えば字音も字義も同じだけど、字体が
異なる漢字。
崎と﨑
橋と
高と髙
峰と峯
などなど。

形がよく似ている
巳と已と己
など。

昨年、DMの宛名リストでも人名漢字の校
正にはかなり慎重になったことを覚えてい
ます。
そのときのブログ記事も読んでみてください↓

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