デザイン・印刷用語「版ズレ」とは?「断裁ズレ」とは?

今さら聞けない!「版ズレ」と「断裁ズレ」とはどういうこと? ブログ

こんにちは。長壁です。

「版ズレ」と「断裁ズレ」の意味とは?
この2つは何が違うの?

私は、この2つの違いをちゃんとわかって
いませんでした。

しかし、印刷やデザインの基本である
「トンボ」を理解したおかげで
どうして版ズレが起こるのか、どうして
断裁ズレが起こるのかもわかったのです。

さらに、私は、印刷=仕上がりサイズの紙
に印刷されていると思っていた。

ここ、多くの人が思っていることかもしれま
せん。
私も、このお仕事に就かなければ知ること
もなかったなと思います。

では、版ズレとは何?断裁ズレとは何?
これが起こるとどうなっちゃうの?

「版ズレ」とは?

版ズレ(印刷のズレ)とは、
多色刷りのときに、各色の版がズレて印刷
されてしまうことです。

版ズレの原因

複数の色を重ねて印刷するとき、それぞれ
の版の位置決めに使われているトンボが
ズレている。
印刷機の不具合。
紙の伸縮。
湿度変化。

弊社のプリンタでもたまーにずれることが
ありました。
そのときは、手差しトレイに紙をセットして
プリントしたので、紙の置き方がズレていた。

社長が若い頃、東京に住んでお仕事を
していたときの話。
当時使っていたプリンタで、A3用紙が
湿気でプリンタを通らなかったときが
あったそうです。

それだけ、紙は湿度変化の影響を受ける
ということですね!

今と昔では建物の状態も良くなっているこ
とや、プリンタの性能も良くなっているので
こういったことは起きづらくなったとも聞き
ました。

印刷機で印刷した刷り上がりで版ズレとは
どういうことだろう?
前に、あるクライアントから参考でもらった
刷り上がりで版ズレを起こしていたものが
あり、確認しました。

文字のスミ版がズレていたのです。
黒い枠に白抜き文字のデザインで、
C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)が
見えてしまい白抜き文字がつぶれて見え
ていました。

版ズレを起こしていると読みづらくなる

どうですか?
文字が読みづらくなっていますよね。

「断裁ズレ」とは?

断裁ズレとは、
刷ったものを断裁したときに起こる。
印刷するとき、大きな紙に印刷され、
その後仕上がりサイズに断裁されます。
大量の印刷物を断裁するときに断裁機や
紙の収縮などが原因で断裁ズレが起こる
そうです。

弊社では、社長がデザインしたらプリンタ
で仕上がりサイズより大きいサイズの紙に
プリントします。

そのときに、4隅にあるトンボでカットします。
カットすると仕上がりサイズになり、余白や
文字などの位置を確認しています。

断裁ズレによって、印刷物の地色や文字
などの要素が切れて読みづらくならない
ように、弊社は、トンボでカットして確認
する作業を行っています。

「断裁ズレ」と「版ズレ」は仕上がりに大きく影響する!?

断裁ズレと版ズレというのがあることを、
この仕事に携わってから私は知ったのです
が、多くの人が私みたいに仕上がりサイズ
の紙に印刷されていると思っていませんか?

家庭用プリンタやコンビニなどに置いて
ある複合機では、仕上がりサイズの用紙を
使うので、「トンボ」という言葉も意味も、
さらに、「断裁ズレって?」みたいに知らない
ことばかりでした。

実際にあった!購入した商品でこのズレは・・・
断裁ズレと版ズレのことを社内で話してい
たときに思い出した出来事がありました。

たぶん7〜8年前に私が100均で買った
トランプカードで、箱から出してトランプ
カードを見たら。

トランプカードの印刷がすごくズレていて
びっくりしました!!
上下左右の余白が揃っていなくて、片方に
寄っていました。
1枚や2枚ではなく、けっこうな枚数の
カードにズレがあって、さらに、そのズレも
少しとかではなく、誰がどう見てもズレて
す(笑)という感じでした。

これって商品としてアリなのか?
まぁ、使う分には問題ないからいいけどね!
と家族で思わず笑ってしまったのを思い出
しました。

私はこのズレを見たとき、「これは印刷
ミス?印刷したときのズレ?」と思ったのです。
なぜなら、カードの大きさの紙に印刷して
いると思ったから。

でも、本当は断裁のズレか、トンボ位置の
ズレだったのでは?

社長に話したら、「たぶん多くの人が思っ
ていることだと思う。仕上がりサイズの紙に
印刷されていると思っちゃう。」と言っていま
した。

「版ズレ」や「断裁ズレ」を防ぐ方法。

私はデザイナーではないので詳しいことは
わかりませんが、デザインや印刷を知らな
い人は、断裁ズレと版ズレの違いを知らな
いということです。

だからこそ、基本であるトンボの役割を
理解することが大事なんだと改めて思い
ました。

データを画面で見て確認して終わりでは
なく、トンボでカットして仕上がりサイズと
同じ状態で確認すること
が、ズレをも防ぐ
最大の防御だということなんですね!

トンボについての詳しい記事はこちらから
読んでみてください。

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