こんにちは。長壁です。
校正専門用語で「表記ゆれ(揺れ)」とは
どういう意味?
まだ知識も経験もない私が校正をする
ことになり、「表記ゆれをチェックして!」と
言われたら、「はて?」となっていたと思い
ます。
私の場合は、まず社内にある校正本を
読み、校正するときにチェックするポイント
をまとめたマニュアル(社長が事前に作っ
てくれていた)を読み、実践で社長や広告
代理店の弊社担当の方に教えてもらい
ながら、経験を積むことができました。
でも、世の中にはデザイン事務所に紙媒
体を依頼しようとなって、依頼した担当の
方も初めて「校正」という言葉を耳にする
こともあると思います。
私も今だからわかることがたくさんあります。
さらに、一言で「表記ゆれ」と言っても、
その数はかなり多いです。
いろいろなクライアントからの案件で校正
してきて、「これも表記ゆれの一つなん
だ!」と気づくことがたくさんありました。
表記ゆれ(揺れ)とは何か、どんな種類の
表記ゆれがあるのかお伝えします。
「表記ゆれ」(表記揺れ)の意味とは。
校正では、同じ意味の言葉だけど漢字と
ひらがなの表記があったり、送り仮名が
違う表記があったりする場合、一つの表記
に統一します。
表記ゆれ(揺れ)とは、
一つの記事内や紙媒体で、同じ意味の
言葉や表現が統一されていない異なる
表記が混在すること。
読み手にどんな影響があるのか。
文書や記事の質を落とす原因。
文章が読みにくく、読者に違和感を与える。
作り手にはどんな影響があるのでしょうか。
クライアントからの信頼性を落としかねない。
SEOにも影響。
表記が違うと検索結果にも違いがでるかも。
「表記ゆれ」(表記揺れ)の事例を紹介!
表記ゆれ(揺れ)にはどんなのがある
のか、ご紹介します。
「文字の種類の場合」
・漢字なのか、ひらがななのか。
例 「お客様/お客さま」
「御連絡/ご連絡」
「等/など」
「及び/および」
・漢数字か、算用数字か。
例 「一人/1人」
「一か月/1か月」
「一つ/1つ」
・アルファベットでは大文字か、小文字か。
例 「WEB/Web」
・数字や記号は全角か、半角か。
「送り仮名の場合」
例 「お問い合わせ/お問合せ」
「見積り/見積もり」
「支払い/支払」
「人名漢字の場合」
・旧字体か、新字体か。
例 さいとう
たかはし
わたなべ
「カタカナ語(外来語)の場合」
・音引きのあるなし
例 「コンピュータ/コンピューター」
「プリンタ/プリンター」
・略称なのか、正式名称なのか
例 「スマホ/スマートフォン」
「HP/ホームページ」
「句点のあるなし」
文章の最後に必ず句点(。)をつけるのか、つけないのか。
「同じ意味だけど異なる呼び方の場合」
例 「クライアント/お客さま/顧客」
「ホームページ/サイト」
「企業/会社」
例で出した用語はほんの一部です。
日本語には、ひらがな、漢字、カタカナ、
アルファベットなど表記する文字の種類が
たくさんあります。
クライアントによっても、コピーを書く人に
よっても表記方法はさまざまなんです。
デザインする側から見る「表記ゆれ」(表記揺れ)とは。
デザインする側からすると
校正で最初に全てチェックして漏れが
なければ、修正回数は少なくてすむ。
だから、安全。
修正回数が多くなればなるほど、ミスを
引き起こす確率も上がる!!
これ、社長に言われました〜。
校正するときには「表記ゆれ」(表記揺れ)に要注意!
作業になっていると、校正する視点も意識
も弱くなってしまうのです。
後から後から「ここも表記が統一されて
いません…」なんてことが起きる…。
修正するたびにデータをひらき、修正した
ところ以外で何かが起きてしまうことも
あり得るのです。
タイピングミスがあるように、データ修正
でも意図せずミスが起こる可能性がある。
だからこそ、
校正者として「誤植は恥ずかしいこと!!」
という意識を持つことが大事だと、社長
から教わりました。
恥ずかしいと思うと気をつけようとなります
よね(笑)
社内の広報誌を校正するときや、紙媒体
をデザイン事務所に依頼したときなどの
社内の校正に役立ててもらえたら、
うれしいです。
最後に、ゆれ(揺れ)には、表記の他に
アクセントや意味がゆれているものも
あります。
詳しくは、
【コミュニケーション?コミニュケーション?】
の記事を読んでみてください!
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