【意外と知らない！】「御社」「貴社」「弊社」「小社」「当社」の使い分け

こんにちは。長壁です。

「御社」と「貴社」、
「弊社」と「小社」と「当社」
それぞれの違いって何？

特にビジネスの場面では、会社の呼び方
を場面によって変える必要があります。

相手の会社に対して敬意を表すときに
「御社」「貴社」という言葉を使いますよね。

自分の会社を言うときは、「弊社」「小社」
「当社」という言葉が使われます。

みなさんは、
それぞれどの言葉を使いますか？

「正直、どの言葉でもいいんじゃないの？」

「だって、御社と貴社は同じ意味だから
特に気にしたことなかったな。」

など、思う方もいるのでは。
私も若い頃はそう思っていました。

実は、それぞれ場面によって使い分けが
あったのです！
ビジネスの基本を改めてお伝えします。

相手の会社を呼ぶとき：「御社」と「貴社」の違い

・書き言葉は「貴社」：メール、資料、手紙で使う。

・話し言葉は「御社」：プレゼン、面接、電話で使う。

貴社の意味は？

“相手の会社を敬っていう言葉。“

［参考］
「貴社」は書き言葉。話し言葉では「御社」という。

新小学漢字辞典　三訂版
監修　甲斐　睦朗
光村教育図書

（例）　明日の〇〇時に、貴社へ伺います。

調べた辞書に「御社」という言葉は載って
いなかったのですが、
相手方の会社に対して「丁寧に言うとき
や、尊敬の気持ちを表すときにつける語」
である「御」をつけて「御社」を使います。

なぜ、書き言葉は「貴社」で、話し言葉では「御社」なの？

いろいろな説があるようですが、
「きしゃ」という言葉は同音異義語が多く、
話し言葉で「きしゃ」と言うと「記者」「汽車」
「帰社」など他の言葉をイメージされる
可能性があるからです。

話し言葉では「御社」を使うことで誤解を
防ぐ目的があるそうです。

お手紙やメールなどの文面でも
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し
上げます」という文章を見ます。

「御社」を使った文章はおそらく見たことが
ないです。

【実際にあった！】プレゼン用資料作成の校正での「貴社」と「御社」

以前、プレゼン用資料作成のお仕事での
こと。

私は校正担当で携わり、クライアントから
の原稿を基に社長が作成した資料の校正
をしたときでした。

原稿でも「御社」という言葉が使われて
いました。

プレゼンでお話をするときは、「御社」を
使うので、原稿も「御社」になっていたの
だと思います。

ただ、事前に提出する資料でしたので、
相手方にとっては、書き言葉の「貴社」を
使うほうが適切だと考えました。

そのため、赤字で書き言葉では「貴社」を
使うのが一般的ですということを伝えました。

自分の会社を呼ぶとき：謙譲語の「弊社」「小社」と丁寧語の「当社」

謙譲語である「弊社」と「小社」は、
お客さんやクライアントなど外部の方たち
に対して使います。

「弊社」は書き言葉と話し言葉の両方で
使える。

「小社」は書き言葉で使われることが多い。

謙譲語の「弊社」と「小社」

謙譲語でもある「弊社」と「小社」。
一般的によく使われている言葉は「弊社」です。

「しょうしゃ」という言葉は「商社」などの
同音異義語と誤解される可能性がある
ため、書き言葉で「小社」は使われます。

「弊社」は書き言葉でも話し言葉でも使え
るので、迷ったら「弊社」をおすすめします。

「当社」は丁寧な言い方。

「当社」の「当」には、
その。この。という意味があります。
自社のことを丁寧に言うときは「当社」。

「当社」は、主に社内や関連会社間など、
対等な立場で自分の会社を指すときに
使われます。

また、社外に対しても客観的な事実を
述べる際などに使用されます。

【まとめ】会社の呼び方のマナー

相手側の会社の呼び方の場合

「貴社」は書き言葉で使うのが一般的。
「御社」は話し言葉で使うのが一般的。

自分側の会社の呼び方の場合

「弊社」：外部に話すときの謙譲語で、
書き言葉・話し言葉の両方で使える。

「小社」：書き言葉で使う謙譲語
話し言葉だと「商社」と紛らわしいので注意。

「当社」：社内・対等な相手に対して
自分の会社を丁寧に言うとき。社外の資料でも、
へりくだらず客観的に述べるときに使うことも。

私自身、校正という仕事をするようになり、
改めて「貴社」と「御社」の使い分けを知り
ました。

若い頃はどうだっただろうと振り返ると、
「はて？」です。

今思うと履歴書とか面接ではちゃんと使い
分けていたかな？どうだったかな？という
感じです。

今は、ビジネスでもメールでのやり取りが
多いです。

文面は残るもので、
誰が見るかわかりません。

もしかしたら、ビジネスでも同年代の方同
士なら気にならないかもしれませんが、
年配の方とやり取りをすることも多いと
思います。

やはり、マナーの基本を知っておくことは
相手への気遣いだと私は考えます。

さまざまな場面でもスムーズにやり取りが
できるよう、頭に留めておくといいかもしれ
ません。

意外と知らなかった！という方にとって
役立つ情報になっていたらうれしいです。

【長壁推しの記事はこちら】