「クリティカルシンキング」と「ロジカルシンキング」

こんにちは、及部です。

このブログを書いているのは2020年4月です。
先週、新型コロナウィルス対策として戦後初の「緊急事態宣言」が発出されました。

最近ニュースやワイドショーを見ていて
発言が大きく2つのグループに分かれることに気づきました。

グループ①
安倍首相やトランプ大統領に代表される
「コロナと闘う」とか「自分は戦時下の大統領」とか
コロナウィルスを人類共通の敵と仮定する発言。

グループ②
IPS細胞の山中教授が記憶に残っていますが
「このウィルスとうまく共存するために」という発言。
敵とはみなしていませんね。

私はここ数年「進撃の巨人」にはまっています。
その中のこんな場面を思い出しました。

トロスト区奪還作戦のおり(単行本第3巻)
ピクシス指令(←私のイチ押し)がエレンに語ります。

「巨人に地上を支配される前
 人類は種族や理(ことわり)の違うもの同士で
 果ての無い殺し合いを続けていたと言われておる

 その時に誰かが言ったそうな

 もし…
 人類以外の強大な敵が現れたら
 人類は一丸となり
 争いごとをやめるだろうと…

 お主はどう思うかの?」

すると主人公のエレンが答えます。

「そんな言い伝えがあるんですか…

 それは…
 ずいぶんと呑気ですね…
 欠伸が出ます…」


スタート地点の何を敵とみなすかですら
ピクシス指令の言うところの
「理の違うもの同士」で違うということを目の当たりにしました。

だから「人類以外の強大な、人類共通の敵」は現れようが無い…。
ということはつまり…。

個人的には
グループ②の共存を模索する考え方の方が好きです。

地球が人間だけのものだと思ったら大間違いだ。
コロナさんのほうが先に住んでいた可能性の方が高い。
だとしたら先住権は彼らにある。

というわけで、
私の体にコロナさんが侵入しても大丈夫な薬が開発されるまで、
私はよく食べよく寝て
手洗いとマスクと外出自粛をしようと思っています。
スタッフともども毎日笑って過ごそうと決めました。
そして、今までやってきたことをこれからも粛々と継続します。
だから何だ?って話ですが。

さて、本題に入ります。

前回の『「聞く力」と「デザイン思考」』をアップした際に
Facebook上でコメントいただきました。
(Sさん、いつもありがとうございます)

これ(デザイン思考)は次世代型マネジメントであり次世代型ワークスタイルかもしれません。

そう、たしかに次世代型なんだと思います。
それがここ最近のコロナショックで加速されているかのように見えます。

さまざまな場面、さまざまなタイミングで意志決定を求められ
自分の頭で考えろ!と突きつけられている方多いんじゃないでしょうか?
私も例外ではありません。

Sさんのコメントに対し、

文科省のいう、クリティカルシンキングとかアクティブラーニングの大人版か?とも思います。
だとしたら、子どもたちのためにも
大人は経験して欲しいとは思ったりします。

と返信させていただきました。

今回のテーマは「クリティカルシンキング」です。
調べてみると大人向けにもビジネス研修とかあったりしますね。
決して子ども向けの言葉ではなかったみたいです。

初めて私がこの言葉を聞いたのは
2012年頃だったかと思います。

「小学校で英語が必修になる新学習指導要領(今年施行)の英語教育では
 クリティカルシンキングがキーワードらしい。」

クライアントである英会話スクールの方からそう言われました。

「クリティカルシンキングって何ですか?」
「批判的思考。」

そんな会話をしました。

批判的思考?
今よりもっと重箱の隅をつつく人が増えるの?
それを子どもに教える?
やだよ、そんな世の中。
さっぱりわからん。

そんな風に感じたのをおぼえています。

(そう思うのは私だけじゃなかったみたいで
 2020年の今、
 クリティカルシンキングはクリティカルシンキングです。
 批判的思考と訳される場合は
 誤解しなくてすむようにご丁寧な注釈がつきます。)

2012年当時
さらにネットで色々しらべても益々わからん、と感じた私は
あることをしました。

当時、自分でも英会話のレッスンを受けていたのですが
そこで使用するテキストを
「クリティカルシンキングを鍛える」と銘打っているテキストに変更し、
自分でも体験してみようと思ったのです。

使用したのはオックスフォード出版局の「Q:Skills for success」。
https://elt.oup.com/catalogue/items/global/skills/q_skills_for_success_second_edition/?cc=jp&selLanguage=ja&mode=hub

例年東大合格者数のトップを誇る
あの私立中高一貫校が採用しているという噂を聞いたので
これを使ってみることにしました。

その中には Critical Thinking というTIPSがあって、
いくつか書き出してみますね。(原文は英語です。なので少々怪しいかもしれません。すみません)

● 2つ以上のものを比べて、似ているのか違うのかを比較しましょう。
● 今まで得た知識を元に答えを予測しましょう。
● T-chart を使ってメリットとデメリットを書き出しましょう。
● アイデアには理由をつけて説明しましょう。具体例も付け加えると信頼性が増します。
● 自分の言葉で言い換えることで理解を深めましょう。

などなど。

なんだよ。
私すでにやってるじゃん。
マーケティングの基本じゃん。
(↑注;横浜育ち)

そう思ったのをおぼえています。

そして、今回このブログを書くにあたり
調べてみてびっくりだったのはこちら。

英語辞書に、logical thinkingという語彙を持つものは少なく、あっても十分な説明になっていないことが多い。例えば、「筋の通った(理路整然とした)論理的な思考」(thinking that is coherent and logical)であるとの説明が、Vocabulary.com および Dictionary.com に見られるが、この説明はほぼ同語反復と言える。また、ロジカルシンキングの英語訳として、critical thinking(批判的思考)が選択されることも多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ロジカルシンキング

クリティカルシンキングってロジカルシンキングのことだったのね!

ここの最後に「形にする」がくっつくと
おそらくデザインシンキングなんでしょうかね?

そしてこだわる姿勢を芸術家に学べ、となると
SEDA思考となるんでしょうか?

大元は同じなのに
ちょっと違う点が付け加えられると
枝葉がどんどん分かれていって
そのひとつひとつの枝葉に
違う名前を付けてるんですね。


まったく新しい考え方に見せようってことなんでしょうか?
その結果、わかりづらく
とっつきにくい横文字になってしまっている気がします。

穿った見方をすれば、
本来より良いコミュニケーションのための
考え方や手法であったはずなのに
誰にでもわかりやすくというコミュニケーションの本質からは
かけ離れて言っているように見えます。
わかる人だけわかれよ、ってことなんでしょうか?

残念。

指原莉乃さんのほけんの窓口のCMで笑いました。
♪横文字だらけのお打ち合わせ 知ったかぶりで恥をかく~

こっそりスマホで調べてますよね。あるあるです。

今回のコロナショックで
コロナさんからの贈り物だな、と思うことがあります。

オーバーシュートとかロックダウンとか
最初はよくわからない横文字だらけだったニュースですが、
それを語る人たちがきちんと定義しながら説明してくださるので
言葉の持つ意味が
日に日にわかりやすく収斂されていっているように感じることです。

特に専門家会議の尾身茂先生。

最初にお見かけしたときは
ルー大柴?と思うくらい横文字を多用されてました。
でも、その後お見かけするたびに
平易なわかりやすい日本語を使われるようになりました。

あの年代の方が
ご自分の話し方のスタイルを変えられるというのは
ものすごい努力と意識が必要なのでは?と推察します。
それだけ、とにかく伝えたいことがあったんだと思います。

私には
どんなデータよりも
その尾身先生の姿勢の変化で
事態が想像を超えて深刻だと伝わりました。

話を戻します。

クリティカルシンキングは「批判的思考」というより、
「客観的思考」とか、「合理的思考」
と訳される方が、
日本人にはなじみやすいかもしれませんね。

いや、そもそも
「ロジカルシンキング」が
日本語訳だったのかな?

クリティカルシンキングという言葉や
クリティカルに考える時に必要な多くの言葉が、
こどもたちが学校で学ぶからには
先生やご両親などのまわりの大人達が
スマホで調べなくても済むような
わかりやすい言葉に収斂していくとよいな~、と思いました。

「わからない人にちゃんと伝えたい」という意志さえ持てば、
可能なはずです。

まず、お母さんが
クリティカルに、冷静に、目の前の課題に向き合えれば、
子どもたちはもっと柔軟に
自分たちのやるべき課題に向き合える。

そんな事象を
弊社のスタッフを通じて
今、目の当たりにしています。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。