ルビの由来とは?なぜ、ふりがなを振ることをルビと言うの?

ふりがなを意味するルビ。なぜ、ルビと言うの? ブログ

こんにちは。長壁です。

おもしろい発見!ルビの由来とは?
漢字などにふりがなを振るという意味の言
葉「ルビ」と宝石の「ルビー」は英語にすると
同じ!?

仕事上、辞典で調べることも多いのですが、
辞典をよくよく読んでいるとおもしろい発見
があると最近つくづく感じている長壁です
(笑)

「ルビ」とはどういう意味?

【ルビとはどういう意味?】
漢字などにふりがなを振ることを
別名「ルビ」と言います。

このルビを英語でどう表記するのか知って
いますか?

英語で「ruby」と表記します。

国語辞典では
このルビの横に、宝石の「ルビー」の言葉と
意味が載っているのですが、英語にすると
何と!「ruby」!

意味は全く違うのに、なぜ同じ英語?

それは、「ルビ」の言葉の由来と関係して
いるからなのです。

「ルビ」の由来は?明治時代に本格的に普及した活版印刷

【ルビの由来】
19世紀後半のイギリスでは、活版印刷で
使われる活字の大きさに応じて宝石の名
前をつけていたそうです。

例えば、
4.5ポイントの活字は「ダイヤモンド」
5ポイントの活字は「パール」
5.5ポイントの活字は「ルビー」
などです。

日本では明治時代にさかのぼります。
明治時代からの日本の活版印刷用語とし
て、ふりがなに使われていた活字の大きさ
が5.25ポイントでした。

その大きさが、イギリスで使われていた
5.5ポイントの活字の大きさ「ルビー」と
最も近かったことから、
日本でもふりがなに使われていた活字を
「ルビー」と呼ぶようになったそうです。

その後、活版印刷でふりがなを振る活字の
大きさという意味が薄れていき、ふりがなを
振ることを「ルビ」となって今でもカタカナ語
として使われているのです。

当時は、漢字を読めない人も多かったため
全ての漢字に「ルビ」を振っていましたが、
教育の普及とともに、子ども向けの本や教
科書、辞書などに使われたり、
漢字の一部のみに振る「パラルビ」という方
法ができたのですね。

(参考にさせていただきました)
『ジャパンナレッジ』
「ルビ」は英語だが、英語に「ルビ」はない

【ルビの種類にはいろいろある!基本の4つのルビとは】

制作物によっては、校正の作業で
「ルビのチェック」があります。
ルビといっても、種類がこんなにあったとは
驚きでした!

「ルビ」その1.総ルビとは

・総ルビ
文章中の漢字すべてにふりがなをつける
方法です。
(文章中から見たルビの種類です)

「ルビ」その2.パラルビとは

・パラルビ
文章中の一部の漢字だけにふりがなを
つける方法です。
(文章中から見たルビの種類です)

教科書や学習塾などの学年を限定した
教材では、“パラルビ”を採用している
場合があります。

以前、問題集の制作をさせていただいた
ことがありました。
「学年で習った漢字は読めるようになって
もらいたい」という方針から、ルビは
“パラルビ”の方法で行いました。

その校正のとき、何年生で習う漢字か調べ
る必要があり、便利なツールを発見し使っ
ていました!

それが、
オレンジ工房 ORANGE-FACTORY』さんの
「小学校で習う漢字チェックツール」
というサイト!

文章を貼り付けて学年を指定すると、
習っていない漢字は赤文字で表示してくれ
ます!

「ルビ」その3.モノルビとは

・モノルビ
漢字一文字ずつに対してふりがなを
つけます。
(文字から見たルビの種類です)

「ルビ」その4.グループルビとは

・グループルビ
二文字以上に対して均等にふりがなを
つける。特別な読み方をする熟語には、
グループルビを使います。
(文字から見たルビの種類です)

ルビのつけかたにはクライアントの方針に
よって違い、確認が必要なので、校正する
ときには気をつけています!

「ルビ」で気をつける場合とは。

ここで、みなさんにクイズです!
次の漢字にふりがなを振ってみてください。
「人気」

正解は「にんき」
だけではなく、
もう一つ「ひとけ」とも読む!

日本語の熟語にはこういった同じ漢字で
読み方が二つある場合があります。
他にも当て字や当て読みというのもありますね。

本気と書いてマジと読むとか(笑)←古い

英語ではふりがなを振ることがないので、
漢字文化の国ならではの方法ですね〜

「ルビ」の由来【まとめ】

まず、ふりがなを振ることを「ルビ」と呼ぶの
は日本だけ!

日本語の表記には、かな・漢字・カタカナが
あります。
英語の表記にはアルファベットの1種類の
みです。
漢字にふりがなを振ることは、日本独特の
表記ですよね。

「ルビ」は、
元は、ふりがなを振るための活字の大きさ
を意味していた。

英語で「ruby」は宝石のルビーという意味
のみです!
ぜひみなさんも辞書で確かめてみてください☆

余談ですが、
アメリカでは活版印刷の5.5ポイントの
活字の大きさを「Agate」(瑪瑙)
と呼んでいたそうですよ。

瑪瑙(めのう)とは、緑・白・赤などの
しま模様がある天然石です。

もしアメリカの呼び方を採用していたら、
アゲート?アゲト?だったのでしょうか(笑)

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