「校了」はどういう意味?「校了後」に修正はあり?なし?

意外と知らない「校了」の本当の意味とは? ブログ

こんにちは。長壁です。

「校了」とはどう意味なのか?
「校正」から「校了」までの流れと、
どの段階で「校了」という言葉が使われる
のかを解説しています。

意外と知らない本当の「校了」の意味を
この記事でお伝えします。

取扱要注意です!「校了」とはどういう意味があるの?

クライアントから「校了でお願いします」
と連絡きた!

弊社、「修正が無事に終わって良かった〜」

と思いきや!!

クライアント、「修正あります。お願いしま
す。」

弊社、「・・・」笑

「校了」という言葉には、どんな意味がある
のでしょうか?

校了後の修正はありなのか、なしなのかもう
一度考えてみました。

私もどれだけ重要な言葉なのかを今までの
制作を通して知ることができました。

そして、この言葉は弊社だけでなく、その先
の工程の印刷する人たちにも関わる大事な言
葉だということに気付かされました。

校了の意味とは?校了の使い方。

「校正を終了します」という意味。
つまり、赤字(修正)がなくなった状態を
言います。

弊社の場合
クライアントから制作依頼をいただいて、
初校(デザイン案の確認)後から校了までの
流れは次のようになります。

 【初校(デザイン案の確認)】

弊社がクライアントにPDFデータで送付。

制作したものを見ていただき、クライアント
の伝えたい要素等、イメージと合っている
か、誤字脱字がないかなどを確認していた
だく。

【初校戻し】

クライアントが弊社に修正の赤字を入れた
PDFデータを送付。

赤字をもとに弊社が修正。

【再校出し】

弊社がクライアントに修正後のPDFデータを
送付。

クライアントに再度、確認をしていただく。
修正箇所が直されているか、他に必要な修正
があるかなど、ご確認いただく。

① この段階で修正がなく問題ないことを
確認していただいた場合、
「校了でお願いします」と弊社に連絡。

【再校戻し】

② この段階で修正箇所がある場合は、
修正の赤字を入れていただき、
クライアントが弊社にPDFデータを送付。

弊社で再度修正をします。

【三校出し】

弊社がクライアントに修正後のPDFデータを
送付。

クライアントがご確認後、問題がないようで
したら、「校了」のご連絡を弊社にしていた
だく。

*弊社では通常、修正は2回までとさせて
いただいています。

弊社が入稿用データを作成し、
【印刷手配】

「校了の本当の意味」校了後の工程を教えて!

「校了」=印刷しても問題ありません。

印刷工程に入ってしまったら後戻りは
できない。
つまり、ここには「責任」という言葉が
隠れていたのです。

社長はこう言っていました。
「OK!」とは違うということ。
「(責任をもって)校正を終了することを
(宣言します)」ぐらいとても重要な用語
だということ。

もしかしたら、責任者の印を押すぐらい大事
なのかも。

社長とお付き合いの長いクライアントの
代表者さんは、「校了」という言葉を言って
くれない笑

なぜなら、「校了」という言葉の責任の重さ
を知っているからこそ!!だと気付かされま
した。

印刷工程に入ってしまってから、
万一、修正となった場合、新たに時間や手間
やコストがかかり、印刷会社では製版を一か
ら作り直さないといけない場合も。

「校了」になるまで気が抜けない!!

きっかけは、ある漫画です。

社長がこの漫画を元にした韓国ドラマの
リメイク版を観たのが始まりでした。
とてもおもしろかったので、調べてみたら
日本のドラマでも何年か前に放送されていた
そうです。

原作の漫画を電子版で読んでみたら「やっぱ
りおもしろい!!」迷いに迷って、社長は漫
画本を購入しました〜。
で、私もお借りして読んでみました。

『重版出来!』
著者 松田 奈緒子
発行所 小学館

みなさん知っていますか?

おもしろい!!そしてタメになる!!
主人公は柔道一筋で続けてきたが怪我によっ
て続けられなくなり、新しい道として出版社
を選ぶ。

主人公の女の子(心ちゃん)が出版社に入社
して、週刊コミック誌の編集部に配属されます。

新人編集者としていろいろな人たちと関わる
中で成長していく姿がいい!!周りの人たち
や編集の先輩たちも個性溢れていてキャラが
いい!!

それぞれの考え方や、漫画家さんに対する
想いや、作品はチームで売っているという、
作り手たちの内側を私はこの漫画本を通して
初めて知ることも多いです。

その漫画の話の中で、仕上がった漫画の
生原稿を製版会社に渡す場面があります。

製版所では、生原稿を印刷するためのデータ
化された原稿をきれいにして画稿と合体させ
校了紙に出す最後の工程が描かれています。

丁寧にかつ迅速に仕上げて、決められた時間
までに印刷所に渡さないと載るはずの漫画が
載せることができないのです。

ある時、主人公の心ちゃんの担当先生が作品
の続きを描けない日が続き、「ネーム直しを
明日の昼までにお願いします!!」と主人公
が先生に伝える。

作品を守ることは先生を守ること。私が担当
である以上、先生の信頼に絶対に傷をつけま
せん!という場面がうるうるしました〜

何が何でも間に合わせる!!と鬼気迫る
ところで、
原稿を落とすは編集の恥!!と先輩から言わ
れていた言葉を思い出し、全力でサポートす
るのです。

先生をはじめ、アシスタント、担当編集者、
編集者の先輩や上司、そして、生原稿を受け
取ったあとの、製版所の人たちのチーム力に
心奪われました。

私もこの漫画を通して、大事なことを思い出
させてもらいました。

クライアントから頂いた元原稿を大切に、
その先にいるお客さんに見てもらうため、
読んでもらうために校正をしています。

原稿を書いた人が必ずいる。
クライアントから依頼を受けてデザインする
人が必ずそこにいる。

その人たちに敬意を持って赤字を入れる。

みなさん、その先にいる人たちに届けるため
に動いているのです。

そのためには、校正で赤字を入れたときは理
由もセットで伝えるよう気をつけています。

また、クライアントも弊社代表がデザインし
たものに真摯に対応してくれること。

責任を持って校正、校閲する姿勢が信頼にも
つながるんだなぁと思っています。

【校了とは】校了後の修正は「あり」?「なし」?と問われたら。

修正箇所以外に何かおかしな現象が起きて、
文字が重なっていたり、文字や画像が抜けて
いたりすることもたまーにあるので、最後の
最後まで気が抜けません。

何回修正してもOK!だと何が起きるかわか
らないからです。

「校了でお願いします。」とはクライアント
との信頼の証でもあります。
弊社は、次の印刷する方たちへバトンを繋げ
なければいけません。

だからこそ、校了後の修正は「なし」なの
です。

この一回が毎回勝負と思い、お互いの努力で
校了という印を3回目で押せるよう頑張りま
しょう!!

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